①外壁のシーリング材が剥がれてきた

外壁の目地やサッシ周りに充填されているシーリング材は、雨水の侵入を防ぎ、外壁同士の緩衝材として重要な役割を果たしています。しかし、紫外線や温度変化、経年劣化によって徐々に硬化やひび割れが進み、最終的に剥がれや欠落を起こしてしまいます。

 

旭区のなかでも、夏の強い日差しや冬の乾燥した冷気にさらされる住環境のエリアでは、劣化の進行が特に顕著に現れてきます。シーリング材が剥がれると隙間から雨水が浸入し、外壁の下地材や構造体を腐食させる危険があるので注意が必要です。

 

また、断熱材が濡れるとカビの発生を助長してしまうため、室内環境に悪影響を与えることもあるでしょう。初期段階では部分的な補修で対応可能ですが、放置して劣化が広範囲に及ぶと全面打ち替えが必要になるほか、工事費用も大幅に上がります。

 

旭区の住宅は2階建ての木造サイディング住宅も多いため、外壁の目地部分が広範囲に存在し、劣化が進むと影響が大きくなりやすい傾向があります。そのため、定期的な点検でシーリングの状態を確認し、ひび割れや隙間を早期に補修することが大切です。

 

なお、施工時には高耐久の変成シリコン系やポリウレタン系のシーリング材を使用し、塗装と併せてメンテナンスすることで長期的に保護することができます。既存の状態を正しく確認するためにも、まずは専門家に調査及び診断をしてもらいましょう。

②以前の塗り替えから10年以上経った

外壁や屋根の塗装は、見た目の美観を保つだけでなく、防水機能や紫外線対策としても欠かせないメンテナンスです。しかし、塗装の耐用年数は一般的に8〜12年程度とされており、10年以上が経過している場合は劣化が進行している可能性が高いです。

 

旭区の住宅は丘陵地や緑の多い環境に立地しているため、日が当たりやすく紫外線の影響を受けやすいケースや、コケや藻が発生しやすいケースも多く、立地環境によっては塗膜の劣化が早く進む傾向にあります。

 

塗膜が劣化すると、表面にチョーキングと呼ばれる白い粉が付着する現象が見られるほか、色あせやひび割れが目立ち始めます。これらは防水性が低下しているサインで、放置すると防水性が低下して外壁材そのものが水分を吸収して劣化します。

 

また、屋根の塗装が劣化すれば雨漏りのリスクも高まり、室内の天井や壁にシミができる原因となります。適切なタイミングで塗装を行うことは、結果的に大規模修繕の回避につながり、長期的なコスト削減にもなります。

 

旭区では築20年以上の住宅も多く、塗装周期に当たるご家庭も少なくありません。高耐候性のフッ素塗料や無機塗料を選ぶことで、次回のメンテナンス周期を延ばすことが可能です。

 

塗装から10年以上経っている場合は、早めに専門業者に診断を依頼し、適切な塗料選びと施工を行うことが大切です。

③コケやカビが壁に生えている

旭区の住宅で特に多い悩みの一つが、外壁にコケやカビが発生することです。緑に囲まれた住宅地や川沿いのエリアでは外壁が常に湿った状態になりやすいのが原因で、コケや藻など微生物の滞留も多い傾向にあります。

 

このような環境的な問題に加えて、外壁の北側や日当たりの悪い部分は乾燥が遅いことから、コケやカビが繁殖しやすくなります。これを放置すると見た目が悪くなるだけでなく、外壁材を劣化させる可能性もあります。特にサイディング外壁では、表面塗膜が劣化すると吸水しやすく、コケやカビの温床となるので注意が必要です。

 

また、カビの胞子が風で飛散すると室内環境にも悪影響を及ぼす可能性があり、健康被害の懸念も無視できません。定期的な高圧洗浄で除去することは効果的ですが、根本的な解決には外壁塗装で防水性や防カビ性を高める必要があります。

 

旭区のように緑が多い地域では、光触媒塗料や防藻・防カビ性能を持つ塗料の採用が効果的です。敷地内の樹木の剪定や通風の改善も、コケやカビの繁殖を防ぐ大切な対策となります。外壁の状態を定期的に確認し、早めの洗浄や塗装で対応することで、美観と耐久性を保つことが大切です。