①外壁や屋根の色褪せ・くすみが目立ってきた

「家の外観がなんとなくくすんできた」「以前より色が褪せて古く見えるようになった」といった色褪せ・くすみに関する悩みは、外壁や屋根のリフォームをするきっかけとしても多いです。

 

なかでも、住宅が密集し美観への意識が高い世田谷区では、こうした小さな変化がより気になりやすい傾向があります。外壁や屋根の色が褪せてくる原因の多くは、紫外線や風雨による塗膜の劣化です。南面や西面など日差しの強い面では、塗料に含まれる顔料や樹脂が紫外線によって分解され、色があせたり艶がなくなったりしてきます。

 

この色褪せは見た目だけの問題に見えますが、実は塗膜が持つ防水性や耐久性も同時に低下しているサインでもあります。加えて、世田谷区の住宅は意匠性に富んだデザイン住宅も多く、色が褪せたり艶がなくなったりするだけでも、家の印象が大きく変わってしまうことがあります。

 

周囲の家が塗り替えをしてきれいになると、自宅の汚れが余計に目立ってしまい、住宅街全体の景観バランスに影響することもあるでしょう。そのため、再塗装のメンテナンスをする際には、色持ちや耐候性に優れた塗料を選ぶことが重要です。近年では、フッ素系・無機塗料など長期間、色あせに強い高耐久塗料も普及しており、塗り替え頻度を抑える選択も可能です。

②カビや藻が繁殖して汚い

世田谷区の住宅では、カビ・苔・藻など微生物の繁殖による汚れも非常に多く見られます。緑が多く街路樹や庭木に囲まれた閑静な住宅地では、湿気などの水分がこもりやすく、これが原因で微生物が繁殖しやすくなります。

 

カビや藻は、日当たりが悪く風通しの悪い場所、つまり北面や隣家との距離が近い日陰の外壁・屋根などに集中して発生します。これらは見た目の美観を損ねるだけでなく、放置することで塗膜の劣化や腐食を引き起こすこともあるので注意が必要です。

 

また、カビや藻の胞子は風や雨で周囲に広がりやすく、家全体へ汚れが拡散していくことも珍しくありません。外壁だけでなくベランダ・雨樋周辺など、日陰で湿気が溜まりやすい箇所にも広がるため、綺麗な状態を維持するためには定期的な点検が必要になります。

 

再塗装を行う際には、まず高圧洗浄で既存の汚れをしっかり落とし、防藻・防カビ性能の高い塗料を選定することが大切です。例えば、近年では光触媒塗料など防汚性に優れた塗料もあり、美観と耐久性を両立したメンテナンスが可能です。

 

世田谷区は都市でありながら自然と共存する住宅環境です。そのため、カビや藻は放置せず、早期に対応して美観維持をしていくことが非常に重要です。

③ひび割れがひどく困っている

外壁のひび割れに関する悩みも、世田谷区の築年数が長い住宅街では非常に多く見られます。特に築年数が古い住宅ではモルタル外壁が主流だったため、経年劣化によるクラックが発生しやすい構造となっています。

 

モルタルは乾燥や温度変化によって収縮しやすく、寒暖差の大きい場所では、数年ごとに新たなひび割れが生じることも珍しくありません。一見小さなひびでも、内部に水分が浸入すれば、下地材や断熱材の腐食、雨漏りの原因にもなります。

 

加えて、ひびから塗膜が剥がれ始めると劣化の進行は加速度的に早まり、将来的に大規模な補修工事が必要になる可能性も高くなります。ひび割れへの対応では、まずフィラー処理やシーリング補修などの適切な下地補修が必要です。

 

なお、再発を防ぐためには、塗料も弾性タイプや追従性のある塗膜を選ぶのが効果的です。塗装は塗るだけの工事ではなく、下地処理をどこまで丁寧に行うかで仕上がりと持ちが決まるといっても過言ではありません。世田谷区のように建物の資産価値や街並みの調和が重視されるエリアでは、ひび割れ対策を含めた塗り替えメンテナンスを実施しましょう。