①築10年以上経過して外壁の劣化が気になっている

築10年以上が経過すると、多くの住宅で外壁の色あせやひび割れといった劣化症状が現れ始めます。「まだ大丈夫だろう」と見た目を気にしながらも放置してしまう方も多いのですが、実はこのタイミングこそ塗り替えを検討すべき重要なサインになります。

 

新宿区のような都市部では、日差し以外にも排気ガスの影響により塗膜の劣化が早まる傾向があり、気付かぬうちに塗膜の防水性が低下しているケースもあります。外壁塗装の役割は、見た目の美しさを保つだけではありません。

 

雨風や紫外線から建物を守る防水や保護の機能を果たしているため、塗膜が劣化すると外壁材そのものが水を吸収しやすくなり、内部構造にまで傷みが進行してしまいます。特にひび割れやチョーキング現象などが現れた場合は、早急な対応が必要です。

 

新宿区は住宅密集地が多く、外壁の劣化が目立つと周囲の建物と比べてしまい、見劣りしてしまうこともあります。また、修繕時期を先送りにすればするほど、補修費用がかさんでしまう可能性もあるため、10年をひとつの目安として専門業者による点検と見積もりを受けておくと安心です。

 

外壁の状態を把握し適切なタイミングでの塗装を行うことが、長く快適に暮らすためにも大切です。

②屋根にコケや藻が発生して困っている

屋根にコケや藻が発生してしまい、「このまま放っておいて大丈夫なのだろうか」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。建物が密集することによって風通しが悪く、日当たりの少ない屋根面にも湿気がこもりやすいため、コケや藻が発生する可能性が高くなります。

 

放置すると塗膜の劣化や屋根材の腐食につながる可能性があるため、長期的には雨漏りの原因にもなりかねません。コケや藻が発生しているということは、すでに屋根表面の防水性能が低下しているサインでもあります。

 

水分を吸収しやすくなって内部に湿気が入り込むことで、木材の腐食やカビの繁殖、断熱性能の低下など、さまざまなトラブルを引き起こす恐れがあります。また、屋根の勾配が緩やかな住宅では水はけが悪くなりがちで、より症状が進行しやすい傾向にあります。

 

定期的な高圧洗浄で表面的な汚れを除去することも可能ですが、それだけでは根本的な解決にはなりません。再発を防ぐには、防カビ・防藻性能を備えた塗料を使用した屋根塗装が効果的です。また、屋根の状態によっては、塗装ではなく葺き替えやカバー工法といった選択肢が必要になる場合もあるため、まずは専門業者に現地調査を依頼して確認しましょう。

③近所が外壁工事を始めたので悩んでいる

外壁塗装は10〜15年に一度が目安と言われているため、新宿区のように同時期に建てられた住宅が多い地域では、周囲のリフォームが一斉に始まるという時期が重なることも珍しくありません。

 

そのため、他の家の足場や工事音を見聞きして「今が塗り替えのタイミングかも」と不安になる方が多い傾向にあります。ただし、本当に工事が必要かどうかは、ご自宅の状態をしっかり確認してから判断することが大切です。

 

外壁に色あせやチョーキング、ひび割れ、カビの付着などの症状が見られたら、明らかにメンテナンスが必要な状態です。一方で、築年数が浅く、劣化症状が見られない場合には、無理に塗装を急ぐ必要はありません。とはいえ、複数の住宅が同じタイミングで塗装工事を行うことには、思わぬメリットもあります。

 

例えば、隣家と同じ施工業者に依頼することで工事費用を割引できたり、まとめて見積もりを取ったりすることで価格交渉がしやすくなることもあります。また、工事時期を近隣とそろえることで、生活リズムに配慮した工程調整がしやすくなるという側面もあります。

 

周囲の動きに影響されすぎる必要はありませんが、自宅の状況と向き合うきっかけとしてご近所の工事を上手に活用するのもひとつの方法です。