外壁の膨れや剥がれが目立ってきた

外壁の膨れや剥がれは、築年数が10年以上経過した住宅でよく見られる劣化症状の一つです。原因としては、塗膜の経年劣化による密着力の低下、施工時の下地処理不足、内部への水分の侵入などが挙げられます。

横浜市西区は海に面しているため、潮風の影響を受けやすく、外壁表面が劣化しやすい環境です。また、西区にはみなとみらいや横浜駅周辺など高層建物が多く、ビル風や突風の影響で外壁がダメージを受けやすいという特徴もあります。

こうした条件が重なることで、外壁の膨れや剥がれが早い段階で目立ってしまうことも珍しくありません。膨れや剥がれを放置すると、雨水が外壁内部に浸入し、断熱材や下地の木材にダメージを与えます。

内部に水が回ると乾きにくく、カビや腐食の温床となり、最終的には雨漏りや構造部分の劣化につながるリスクもあります。このように見た目の問題だけでなく、建物の寿命を縮めてしまう深刻な事態に発展する可能性があるというわけです。

補修方法としては、症状の程度によって対応が異なります。軽度であれば、部分的に膨れや剥がれを取り除き、下地を補修して再塗装を行うだけで済む場合もあります。しかし、広範囲に劣化が進んでいる場合や、外壁内部に浸水が見られる場合には、外壁材自体の張り替えや全面的な塗り替えが必要です。

西区の住宅では塩害や湿気の影響を受けやすいため、耐候性や耐水性に優れた塗料を選ぶことが重要です。シリコンやフッ素系塗料のほか、セルフクリーニング機能を持つ塗料なども選択肢となるでしょう。

また、施工を依頼する際には、下地の診断と適切な処理をしっかり行ってくれる業者を選ぶことが大切です。外壁の膨れや剥がれは再発しやすい症状の一つでもあるため、補修に精通した業者に依頼するようにしましょう。

雨だれ跡が気になる

外壁に黒ずんだ雨だれ跡がついていると、築年数以上に古びて見え、住宅の印象を大きく損ないます。横浜市西区のように交通量の多い幹線道路や鉄道沿線を抱える地域では、排気ガスや粉じんが空気中に多く含まれており、それらが雨と一緒に外壁へ付着して雨だれ跡として残りやすい傾向があります。

白やベージュなどの明るい外壁では黒ずみが特に目立ちやすく、定期的に清掃を行わなければ短期間で見苦しい状態になってしまうことも珍しくありません。雨だれ跡は直接的に外壁を破損するものではありませんが、見た目の劣化をそのままにしておくと、住宅全体の印象が悪くなり資産価値の低下を招きます。

ただし、汚れの付着が塗膜の劣化を早め、外壁の防水性を弱める要因となることもあります。北側の外壁や日当たりが悪い場所では、カビや藻が発生し、外壁全体へ広がってしまう可能性もあるため注意が必要です。

対策としては、築10年以上経過している住宅では、外壁塗装と併せてメンテナンスを行うことが効果的です。塗装の際には、低汚染性や親水性を持つ塗料を選ぶことで、雨が降ったときに汚れが自然に流れ落ちやすくなり、雨だれ跡の再発を防ぐ効果が期待できます。

見た目の美しさを保つだけでなく、外壁自体の耐久性を守るためにも、雨だれ跡を放置せず定期的なメンテナンスを心がけることが重要です。

コーキングの割れや剥離が多くて不安

サイディング外壁が採用されている住宅で特に注意すべきなのが、目地部分に施工されているコーキング（シーリング）の劣化です。コーキングは外壁材同士の隙間を埋め、防水性や気密性を確保する役割を担っています。しかし、紫外線や雨風にさらされ続けることで少しずつ硬化・収縮し、築5～10年を過ぎた頃からひび割れや剥離が目立ち始めます。

横浜市西区は沿岸部からの潮風や高層建物による風の影響を受けやすいため、一般的な地域よりもコーキングの劣化が早まる傾向があります。コーキングの割れや剥離を放置すると、そこから雨水が侵入し、外壁材の裏側や内部の木材、断熱材にまで浸透してしまいます。結果として内部の腐食やカビの発生、さらには雨漏りへとつながるおそれがあるため、軽視できない劣化症状です。

補修方法には「打ち増し」と「打ち替え」の2種類があります。打ち増しは既存のコーキングの上から新しい材料を追加する方法ですが、既存の劣化が進んでいる場合には効果が長続きしません。

そのため、基本的には古いコーキングを完全に撤去し、新しいコーキングを打ち直す「打ち替え」が望ましいとされています。なお、外壁塗装と同時に行うことで、外装全体の防水性を一体的に高めることができます。