①経年劣化で色あせ、艶引けが発生している

築10年を超えた頃から目立ち始めるのが、外壁や屋根の色あせや艶引けです。これらは紫外線や雨風にさらされることで塗膜が徐々に劣化し、塗料本来の美しさや防水性が失われていく自然な経年変化です。

 

屋根や南・西向きの外壁は紫外線の影響を強く受けるため、他の面よりも早く色あせが始まるのが一般的です。このような変化は見た目の問題はもちろんのこと、実は塗膜が本来持つ防水・保護機能が低下している症状でもあるので注意が必要です。

 

この症状を放置すると雨水の染み込みや外壁材の劣化、ひび割れなどが進み、補修コストが膨らむ可能性があります。一方、再塗装を行うことで、色や艶を美しく取り戻せるだけでなく、塗膜の防水性能も復活します。

 

塗料の選定においては、耐候性や耐紫外線性に優れた製品（シリコン・フッ素・無機系など）を選ぶことで、長期間にわたって美観と保護性能を維持できます。色あせや艶引けは、経年劣化の自然な現象でありながら、住まいの寿命を左右する重要なチェックポイントです。

 

少しでも気になり始めたら、プロの診断を受け、最適なタイミングでの塗装を検討することが大切です。

②コケやカビなどの微生物が繁殖して汚れている

伊勢原市は、大山をはじめとする豊かな自然に囲まれた地域です。市内には川や農地も多く、都心部のような環境よりも住宅が湿気を受けやすい立地条件にあるため、外壁や屋根にコケ・藻・カビといった微生物が発生しやすいという特徴があります。

 

特に北側の壁面や日陰、風通しの悪い場所では、これらの微生物が定着しやすく、緑色や黒っぽい汚れとして外観に現れます。見た目の印象が悪くなるのはもちろんのこと、これらは塗膜の劣化を加速させ、外壁材や屋根材そのものを傷める原因にもなり得ます。

 

例えば、コケや藻は雨水を吸収して保持する性質があるため、常に湿気が残る状態となり、防水性が落ちた塗膜の下で腐食やひび割れを誘発する可能性があります。こうした症状を放置してしまうと、塗装だけでなく下地材の補修や交換が必要になるケースも出てくるので注意が必要です。

 

このような微生物汚染への対策には、まず高圧洗浄による徹底的な除去が欠かせません。表面の汚れをしっかり落とした上で、防カビ・防藻性能に優れた塗料を選び、再発を防止する施工が重要です。

 

また、セルフクリーニング機能を備えた塗料を使うことで、雨のたびに汚れが流れ落ちやすくなり、長期間清潔な外観を保つことが可能になります。コケやカビの発生は、見た目の問題にとどまらず、建物の耐久性を損なうサインです。

 

自然豊かな伊勢原だからこそ起こりやすいこの問題に、適切な塗装メンテナンスで対応していくことが大切です。

③近所が塗装をして自宅の劣化が気になっている

住宅街では、周囲との外観の差に気づいて塗装を検討される方も少なくありません。静かな住宅地では、まとまった時期に外壁や屋根の塗装工事を行うことが多く、ひとたび近所が塗り替えると、自宅の色あせ・くすみ・雨だれ汚れがより目立って見えるものです。

 

このような状況は、「うちもそろそろかな」と劣化の見直しをするよい機会でもあります。築10年を過ぎると、目に見える劣化（色あせ・艶引け・ひび割れ）に加えて、見えない部分（防水層や下地材）の劣化も進行している可能性が高くなります。周囲がメンテナンスを行っているということは、それだけ再塗装の適齢期に差しかかっているということでもあります。

 

また、最近では「せっかく塗るならおしゃれにしたい」「周囲と調和しつつ個性も出したい」というニーズも高まっており、カラーシミュレーションを活用することで満足度の高い仕上がりを実現することも可能です。

 

プロの目で点検を受けてみることで、必要な工事内容や適切なタイミングが明確になるので、自宅がどのような状況なのかチェックしてみましょう。